わたしたちは、英語ができない。ハワイでの昼食時に。
それは、またしても、ハワイで起きた出来事である。
私達は、中心地から少し離れたお店で、昼食を買おうとしていた。
お店は人気で、お昼時は行列になることが多いようで、
私達も、その列に加わっていた。
席は混んでいたので、テイクアウトにして、
移動して公園で食べようという算段だった。
場所的に観光客よりも、現地の人が多く利用するお店だった為、
店員さんは英語しかわからないようだった。
前に並んでいる人々と店員さんのやりとりを聞いていると、
皆、流暢な英語でやりとりしていた。
かなり、こなれた感じだ。
注文に もたついている人間など、いない。
店員はといえば、かなり粗野な感じだ。
焦りを感じ、
「わたしはあれがいい、よろしく」と、
注文を夫に託すことにした。
「ちゃんとテイクアウトだって言ったほうが、いいかもしんない」と
助言をした。
それが悲劇を巻き起こすとも知らず・・・
ようやく順番が回ってきた。
軽く手に汗を握り、夫の健闘を隣で祈る私。
なにかあったら、フォローをしようとスタンバった。
夫 「○○○、and、○○○○、プリーズ」
店員「○○○」
夫 「and、○○」
私 (小声で夫に)「ほらっ、テイクアウトって言って」
夫 「・・・・テ、テイクオフッ、プリーズッ!」
店員(不審な目で夫を見やる)
夫 「・・・テイクオフっ、テイクオフッ、プリーズッ」
執拗に、離陸を求める夫。
私は「テイクオフは離陸だ」
と言おうとしたが、
こみあげる笑いで、喋ることさえ、出来ない。
店員は、執拗に離陸を求める夫を諦めた様子で、
軽く肩を持ち上げ、何か言ったが、
もうお前はいい、とばかりに次のお客の対応に入った。
見放された夫は、
途方に暮れ、ただずむことしか出来なかった。
しかし、
奇跡的にお弁当は出てきて、無事に事なきを得た。
南国マジックである。
ちなみに、持ち帰りは、「to go」でよいのですね。
チャンチャン。